(公社)全国土木コンクリートブロック協会(以下,当協会という。)と(国研)土木研究所の共同研究の成果である「大型ブロック積擁壁の設計・施工・維持管理の高度化に関する共同研究報告書(以下,共同研究報告書という。)」が令和3年3月に発刊されました。共同研究報告書では,積みブロックの控長を35cmのまま大型化したブロック積擁壁を布積とする場合の構造特性として,積みブロックどうしが一体となるためには,積みブロックが胴込めコンクリートと一体化しやすい形状であることのほか,適切に胴込めコンクリートが配されていることが重要であり,したがって間知ブロックを谷積とした場合と同等の“量と品質”の胴込めコンクリートが必要となることなどの成果を報告しています。また,共同研究報告書の中では,道路土工-擁壁工指針(平成24年度版)(以下「擁壁工指針」という。)の解表5-6の構造特性に対して,共同研究報告書の成果に基づいて解釈した布積とする場合の留意事項を整理しています。しかし,共同研究報告書では具体的にどのような構造特性であることを確認すればよいのかまでは示していないため,個々の積みブロックの構造特性を確認するためには,共同研究報告書の留意事項の趣旨に沿った,より具体的な要件を設定する必要がありました。
そこで当協会では,共同研究報告書を基に積みブロックどうしの一体性を確保するための構造特性を整理し,積みブロックの構造特性確認マニュアル(案)(以下,本マニュアル(案)という。)としてとりまとめました。具体的には,積みブロックが胴込めコンクリートと一体化しやすい形状,及び上下のブロックの接合部における躯体断面積に対する胴込めコンクリート断面積の割合(以下,胴込めコンクリート比),施工時の胴込めコンクリートの打ち継ぎ位置です。
さらに当協会では,個別の積みブロック製品について製造者等から申請のあった場合に,当協会が本マニュアル(案)に沿って構造特性の確認を行い,その結果を記した構造特性確認書を発行する業務を始めることとしました。個別の積みブロック製品の構造特性の確認は,学識経験者を含むブロック積擁壁委員会を設置し,これを行います。
今後,積みブロック製品の開発に当たって,共同研究報告書や本マニュアル(案)が参考とされることを期待しています。
申請から証明書発行までの流れ(下図)
※ブロック積擁壁委員会でNGとなるのは,申請要領に沿って資料が作成されていない場合、及び確認マニュアル(案)に沿って積みブロックの構造特性が確認できない場合である。
申請したい積みブロックについて、申請要領および「様式の記入例」を参考にして「様式-1」,「様式-2」,及び「様式-2」に添付する図面を作成願います。申請資料は,下記の方法により当協会の事務局へ送付願います。
なお,工業会等で開発した製品,およびOEM製品等の場合,開発元が申請を行ってください。ただし,開発元の同意を得た上で,製造会社が申請を行うこともできます。※申請の際に開発元と製造会社の間で発生した問題に関して,当協会は一切の責任を負わないことをご了承願います。
1. 積みブロックの構造特性確認マニュアル(案)及び申請要領
2. 申請様式、および図面の作成例
3. 申請資料と送付方法
申請資料 | 資料の形式 | 備考 | 送付方法 |
---|---|---|---|
様式-1 | 【PDFデータ】 ※原本でも可 |
社印を押印し,スキャンしたPDFデータ ※原本の場合は,郵送等で送付し,社印なしのWORDデータをメールで送付願います。 |
メールで送付 |
様式-2 | 【WORDデータ】 | ||
図面の CADデータ |
【dwgデータ】 ※dxfデータでも可 |
申請要領に沿って作図した「対象ブロックの三面図」,「上下のブロック接合部における断面図」,「胴込めコンクリートの打継ぎ位置」のCADデータ ※様式-2に添付した図面のCADデータです。 | |
カタログ, 施工要領等 |
【PDFデータ】 | ブロックの主要寸法や積み方が分かるものを必ず送付願います。 |
宛名 | (公社)全国土木コンクリートブロック協会 事務局 |
住所 | 〒113-0033 東京都文京区本郷3丁目17番13号 |
連絡先 | TEL 03-5689-0491 FAX 03-5689-0492 |
ホームページ | https://www.cba.or.jp/ |
メールアドレス | kozo@cba.or.jp |
一般 15,000円 会員 10,000円
※請求書は、構造特性確認書と一緒にお送りさせていただきます。